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福光石の石切場
ふくみついしのいしきりば
斜めに掘り進められた手掘りの採石跡の歴史は室町時代にまでさかのぼり、
その奥の地下空間では現在も採石が続く福光石の石切場。
採られる石は淡い緑色を帯び、温かみがある手触りのグリーンタフ(緑色凝灰岩)です。
1500万年以上前、日本列島形成の地殻変動で激しい火山活動がありました。
その時、火山灰や軽石などが海底に堆積してできた石が福光石です。
柔らかく加工しやすいことから多くの用途に使われ、石見地方を中心に流通しました。
特に石見銀山では墓石などの石造物に多量に使われています。
かつては全国各地で凝灰岩が採石されましたが、
現在も操業が続く石切場は数少なく、福光石は貴重な存在になっています。
- 1石材としての凝灰岩
- セメントなどの建材が普及するまで、石は土木建築の資材として大きな需要があり、柔らかい凝灰岩がよく使われました。大谷石(栃木県)や笏谷石(福井県)など、全国的に流通した石もあります。大田市には凝灰岩が広く分布し、福光石の石切場のほかにも大小多数の石切場がありました。
- 福光石の石切場
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- 〒699-2514
島根県大田市温泉津町福光ハ107-1 - TEL:0855-65-2998
- (NPO法人石見ものづくり工房)
※ガイド同行のため、見学には事前の予約が必要です。
- 〒699-2514