豊かな暮らしを
育んだ三瓶火山
噴火でできた湖
浮布の池
うきぬののいけ
静かに水をたたえる浮布の池の先に男三瓶山と子三瓶山がそびえ、風がない日には湖面に「逆さ三瓶」が映ります。
この池は西の原の下方にあり、面積約13.5haの天然湖沼です。
三瓶火山の噴出物が谷の出口を塞いだせき止め湖で、大田市の平野部へ流れる静間川の源流点とされます。
田畑を潤す水源としても大切な池で、湖岸の邇幣姫(にべひめ)神社は流域の農家からの信仰を集めます。
池に流れ込む水はわずかで、湖底からの湧水が池の水の多くをまかなっているとみられます。
大蛇と娘にまつわる伝承が伝わり、入水した娘の衣が湖面に浮いたことが名称の由来とされます。
また、柿本人麻呂の万葉歌にある「浮沼池」の候補地のひとつです。
- 1せき止め湖
- 西の原を頂部に、静間川の谷に多量の火山噴出物が堆積しており、浮布の池はその土砂でせき止められています。684年に発生した白鳳地震の時に三瓶山が崩れて土砂が流れ下り、池をせき止めたという伝承もあり、火山活動以降の崩壊も池の拡大に影響していることも考えられます。
- 2柿本人麻呂の万葉歌
- 万葉集第7巻1249番、「君がため浮沼池の菱摘むと我が染めし袖濡れにけるかも」。柿本人麻呂は石見にゆかり深く、浮布の池は「浮沼池」の候補地とされます。
- 浮布池展望台
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- 〒694-0223
島根県大田市三瓶町704
- 〒694-0223